2005年05月02日

この程度ではもう驚かぬ-北朝鮮のミサイル発射

丁度晩御飯を食べて、お茶でも飲んでと言う時間であった。テレビを見ていると「北朝鮮、ミサイルを発射か」とのテロップが出てきた。また恫喝か、と思った。しばらくすると、またテロップが流れた。「短距離ミサイルか」との事である。これでも恫喝のつもりか、と思った。
別に報道特別番組に切り替わるわけでなく、番組は続いている。テレビ局も落ち着いたものだと思った。Yahoo!トピックスでの扱いも、そんなに大きくは無い。北朝鮮"恫喝外交"にも、みんな随分と慣れた感がある。"短距離"と言うから多分シルクワーム(中国製)だろう、と思っていたらそういう見解は出ているようだ。米軍が察知して、自衛隊には分からなかったらしいが、多分全然飛距離が出なかったんだろう。このミサイル、地対艦ミサイルでせいぜい150km程度しか飛ばない。以前はこのシルクワームの発射でも、結構な騒ぎになっていたものだ。

この時「軍事についての正確な理解があれば、この程度の事で決してうろたえない」と軍事評論家が言っていたような気がする(江畑謙介氏あたりか?)。確かにその通りである。「敵を知り己を知れば百戦危うしからず」そのものだ。
が、あまり日本で兵器について語るとヲタク扱い(笑)されがちだし、居酒屋なんかで軍事情勢について話をすると怒り出す人さえ(!)居る。一部ネットでは別にして、軍事・防衛についてあまり関心があるとは言えないのではないか。それとも、最近は少し変わってきただろうか?

とにかく学習効果とでも言うのか、日本のマスコミも落ち着いている様に見えるし、政府も慌てず騒がずと言った状況。特に日本海にイージスを派遣することも無いそうだ。北朝鮮は、もうこの程度の脅しは通用しない事を悟るべきである。もし、この事すらも分からないとすれば、あちらのインテリジェンス能力は驚くほど低い、と言わざるを得ない。
或いは戦略的な恫喝外交でもなんでもなく、単に「W杯予選で第三国無観客試合になった腹いせ」かもしれないが(笑)
#ふと、このように合理的に行動するか分からない国相手に、「ゲーム理論に基づく戦略」は有効なのか、と思った。もし詳しい方が居れば、教えていただきたいと思います。

もっとも、ノドン・テポドンを打ち込めば、逆に平壌にトマホークが打ち込まれるかも知れない、って事はよく理解しているとは思う。「トマホークは怖いが、脅してやりたい」故の短距離ミサイル発射なのだろう。多分日本政府もそう見切ってしまってるので、動揺しない。
さて、アメリカの反応だけがちょっと気になるけれども、北朝鮮に対しては日米共にこれと言った「決め手」を探しあぐねている。やはりこれからも膠着状態が続くのではないか。

(5月2日追記)
となると、気になるのが日本のミサイル防衛体制の構築状況だが、以下のリンクが参考になると思われる。併せてお読みください。
「ミサイル防衛: 配備前、PAC-2で迎撃だって?」
「 PAC-2について(追加投稿)」
これによれば、
地上発射低層防衛PAC-3が2006年度末
イージス艦発射タイプSM-3が2007年度末
との事。まだまだ防衛体制確立には時間が掛かるし、これらが完璧に機能してくれるかどうかの懸念もあろう。

(5月3日追記)
TB頂いた、「備忘録:北朝鮮 日本海に向け短距離ミサイル発射」が割合詳しい。私と同じで「シルクワームぐらいだったら、捕捉は難しい」とのご意見。
今回のミサイル実験は、どちらのミサイルであったとしても、射程距離が短く、直接的には日本の脅威ではない。しかし、早期警戒情報を米軍から入手し、日本独自では、確認できなかったと言う意味では、日本の国防の不安を感ずる部分もある。

確かにその通りだが、一方で今まで国防論議は活発とは言えなかったと思うし、過去にはGNP1%枠のような足枷が存在した。日本版偵察衛星も(確か)ようやく一基打ち上げられた程度だ。そのうち気が付けば、日本の周囲だけ冷戦が続いていたのだけれど。
ブログをいくつか見ていると、「日本の手で検知出来なかった」事を批判する論調が目立つが、過去の経緯を無視して単に批判しても、あんまり利益が無いように思う。良き国防論議に繋がって欲しいな、と思っている。
posted by やすゆき at 02:42| Comment(0) | TrackBack(5) | 社会面 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/3258516
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

北朝鮮が日本海に向けてミサイルを発射した!
Excerpt: 北朝鮮、ミサイルを日本海に発射 短い射程、約百キロか 1日午前8時すぎ、北朝鮮の北東部沿岸から日本海に向けて射程の短いミサイル1発が発射されたとの情報が、在日米軍司令部から防衛庁に寄せられた。日本の領..
Weblog: ニュースブログ17 - きょうの出来事、事件、事故、災害、過去のニュース、日記など
Tracked: 2005-05-02 07:18

北朝鮮 日本海に向け短距離ミサイル発射 (5/2 23:00追記)
Excerpt:  北朝鮮は、射程100〜150kmの短距離ミサイルを日本海に向け発射した模様。ミサイルの種類については、地対艦ミサイル「シルクワーム」の改良型もしくは、「スカッド」ミサイルよりも小型な弾道ミサイルとの..
Weblog: 備忘録
Tracked: 2005-05-03 01:51

日米共同弾道ミサイル迎撃実験に関連して
Excerpt:  NHKは、アメリカ国防総省が9日、今年後半に日米両国が共同で、アメリカ海軍のイージス艦を使って海上配備型迎撃ミサイル「SM3」を発射する飛行実験を行うことを明らかにしたと報じた。また報道によると、来..
Weblog: 備忘録
Tracked: 2005-05-04 22:53

北朝鮮がミサイル発射!!!
Excerpt: 北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射しました。 まぁ、沿岸100キロとかみたいなので、 問題ない(というのも変ですが)みたいですね。 ただ、気になるのが今回も 在日米軍司令部から防衛庁へ連絡あって、 ..
Weblog: ブログはじめました。
Tracked: 2005-05-05 02:13

北朝鮮 ミサイル問題を再考する
Excerpt:  今月1日、北朝鮮が短距離ミサイルを日本海に向け発射したことは、当ブログでも取り上げたが※1、その中で、発射されたミサイルの種類によって、発射の意図が大きく分かれることを指摘した。しかし、その後も続報..
Weblog: 備忘録
Tracked: 2005-05-07 13:56
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。